第4回創薬インフォマティクス研究会を第1回オントロジー研究会と合同で開催した。 創薬の効率化のために、氾濫しているテキスト情報の有効活用は重要な課題であり、 種々のアプローチによる試みがなされている。形態としては、大学で単独に行われている基礎的なものから、 情報系企業が主体となって大学や製薬・化学系企業とも連携しながら商品化されているものまで 様々といった状況である。しかしながら、今までのところその特徴を、とりわけ創薬における利用価値 という観点で横断的に比較したり、評価される機会は稀であった。そこで、1)製薬・化学系企業、 2)海外製品の導入・販売企業、3)情報系企業、および4)アカデミック研究者が一同に会する 希少な研究会を開催し、これら四者の壁を越えて多角的な討論を行うことで、目的・ニーズの把握、 手法の横断的な評価、先端研究の現状・動向など本分野の全貌の把握を行うことにした。 開催前より多方面からの問い合わせがあったとおり、120名を超える参加者による熱心な議論が行われた。 製薬・化学系企業を代表して西村先生と佐藤先生からは、それぞれ現場におけるニーズや 現状の問題点を極めて分かりやすく解説頂いた。ニーズの発表なるものを講演してほしいと頼む側は簡単だが、 引き受けて頂く側にとってのご苦労は大変であったと思う。本当に感謝に耐えない。 また、海外製品の導入・販売企業として3社から製品を紹介頂き、現状での文献・バイオ情報利用の際の 有効なツールを把握することができた。いずれも現状での種々の課題の解決を行うには 極めて有効で優良なソリューションであろう。そして丹羽先生、麻生川先生、武田先生からは 情報系企業で取り組まれている研究動向について大変にご紹介頂いた。三社三様の取り組みは 客観的に見てそれぞれ特徴があり、現状あるいは近未来における課題の解決を模索する上で そして大変に参考になる講演ばかりであった。最後にアカデミックにおける研究動向について オントロジー研究会の五斗・福田先生をはじめとし、小池先生、高井先生から行って頂いた。 これらの研究動向は、創薬現場においても中長期的なソリューションを展望する上で極めて参考になった。 国際的なパスウエイの共通化の話題にも言及され、これは具体的に第2回オントロジー研究会にて トピックスとして扱われた。参加者の方々は、現場ニーズの把握にはじまり、現状、近未来、 中長期におけるソリューションについて一定の世界観を構築するのに参考頂けたのではないかと考える。 演者の皆様はもとより、パネラー、座長としてご参加頂いた方々、さらには議論に加わって下さった 全ての方々に感謝の意を述べたい。