2006年8月30日 慶応大学鶴岡メタボロームキャンパス(山形県鶴岡市)にて「細胞システムのモデリングと
シミュレーション」というテーマで第12回システムバイオロジー研究会が開催された。
招待講演では、「遺伝的にプログラムされた細菌の両賭け戦略」(ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ
慶応・先端生命研 大橋由明)において、枯草菌が取る胞子形成と非胞子形成の混合戦略を、
シグナル伝達のフィードバックを考慮したミクロな視点と、細胞郡を集団として捕らえ、
マクロな視点からゲーム理論を用いたモデリングにより説明しようという試みが紹介された。
続いて「Systems Immunology Approach to Understanding Dynamic Pathogen-Host
Communications」(慶応・先端生命研 土屋政輝)では、シーケンシャル・ロジック・モデルを用いた
ノンパラメトリックな遺伝子発現な動的なモデリング方法と実際の適応例の話があった。
一般講演では、中茎先生(理研)より、ErbBシグナル伝達パスウェイのネットワーク同定に関して、
制御理論の伝達関数を用いて推定問題を簡易にする方法、石川先生(癌研)より肺がんにおける
PI3K/AKT経路およびRas-MAPK経路の遺伝子・タンパクの発現における実験系の話、と、
幅広いトピックが扱われた。また、松崎先生(慶応)より、大腸菌の化学走化性のモデリング、
柚木先生(慶応)より、マイクロアレイデータを対象とした転写制御ネットワークのモデリング方法の
演題が発表された。
合計2題の招待講演と4題の一般講演を行ない、参加者は合計約20名程度だった。
各演題後には、各専門分野からの活発な質疑応答・情報交換がなされた。