JSBi北海道地域部会が共催する「BI人材育成講座」を開催します.全5回のカリキュラムで、BI(バイオ×IT)事業における市場・事例や、バイオインフォマティクスを中心としたBIの技術をビジネスに活かす方法などを学べる講座です。BI事業を手がける企業や専門家、研究者を講師に少人数型の集中講義です。
日時:令和元年11月21日~12月19日 毎週木曜 18:30~20:30 (全5回)
場所:札幌市中央区北4条西6丁目1 毎日札幌会館5階
TKP札幌ビジネスセンター赤レンガ前
申込み: http://bit.ly/gsj_bi からお申込下さい
参加費:遺伝学会員は無料(申込みフォームの備考欄に「遺伝学会員」とご記入下さい)
連絡先:北海道大学大学院情報科学研究院 遠藤俊徳
Tel:011-706-6547/E-mail:endo@ist.hokudai.ac.jp
-----------------講師と講演要旨---------------
第1回 11月21日 札幌発「Sapporo BI Lab」が目指すBio×ITの世界
磯 真査彦 (BIラボ 代表 株式会社ノースポイント 執行役員、北海道モバイルコンテンツ・ビジネス協議会 副会長)
中原 拓 (株式会社ファストトラックイニシアティブベンチャーパートナー)
医療や食品をはじめとするバイオ分野の最先端研究で、今や欠かせなくなっているのがIT技術。IT技術を駆使して、ゲノムや遺伝子、タンパク質といった膨大で複雑なデータの解析が進められています。バイオ×ITによるビジネスをいち早く推進するため、札幌市が立ち上げたBIラボ。バイオとITの融合により世の中がどう変わるのか。世界の市場動向とともに、BIがもたらす、これからのビジネスチャンスについて紹介します.
第2回 11月28日 個人ゲノム情報の理解に役立つバイオインフォマティクス
遠藤 俊徳 (北海道大学大学院情報科学研究院)
個人のゲノム情報を知ることが容易な時代になりました。しかし約30億に及ぶ4種類のアルファベットの羅列による暗号の意味の解釈は簡単ではありません。バイオインフォマティクスがゲノム情報からどのように意味を読み解くのかについて、関連分野を交えて全体像をお話しします。
第3回 12月5日 ヒトゲノムの多様性をどのように解析するのか
長田 直樹 (北海道大学大学院情報科学研究院)
近年の技術発達によって、多数のヒトゲノム配列を決定することが比較的安価に行えるようになってきました。現在、世界中で多くのヒトゲノム多様性解析プロジェクトが進められています。本講義ではその技術的基盤や情報解析手法、また、ヒトゲノムと疾患とのかかわり、ヒトゲノムの多様性から何が分かるかについて紹介します。
第4回 12月12日
バイオとITの融合で生まれる価値
宇佐美 克明 (株式会社デジタルガレージ DG Lab シニアマネージャー,DG Daiwa Ventures,投資部プリンシパル)
この30年インターネット産業で数々のイノベーションが生まれた理由は、技術がコモディティ化しイノベーションコストが低くなったからです。バイオテク産業においても、ゲノム解析コストの低下やセンサーの小型化・高精度化などが進み、まさに多くのイノベーションが生まれようとしています。それらの事例と社会に生まれる価値をお伝えします。
プラットフォーム技術のビジネスモデルと成功のカギ
橋本 遙 (DG Lab プロジェクトリーダー(BioHealth))
創薬・農業・DNA解析/合成などの分野で、開発したプラットフォーム技術を元に企業や大学との共同研究・自社製品開発を行うというビジネスモデルは多くあります。これを受託や工数商売ではなく収益性の高いビジネスにするためには、顧客ニーズに合致した活用事例の提示と共同研究における成果データを自社ビジネスに使えるようにすることが重要です。本講義ではいくつかの事業を例に取り、その具体例を議論します。
第5回12月19日
バイオビジネスの現状と将来
伊藤 勝彦 (医化学創薬株式会社 代表取締役社長,株式会社ジェネティックラボ 代表取締役社長,株式会社トランスジェニック 執行役員,技術戦略マネジメント・オフィス 共同代表)
バイオ業界に携わった30年間を振り返る。バイオベンチャーの現状を踏まえ、BIビジネスの可能性を探る。
バイオビジネスにおけるオープンイノベーションの活用
飛谷 篤実 (技術戦略マネジメント・オフィス代表)
北海道でのバイオビジネス展開に際し、オープンイノベーションの活用は極めて重要である。研究開発やや知財、ファイナンスなどの観点から成否のポイントを紹介します。