オミックスデータ解析と機械学習によるインシリコ創薬
山西芳裕
九州大学生体防御医学研究所・高等研究院准教授
日時:10月8日(水)、16:20-17:50
場所:九州工業大学飯塚キャンパス総合研究棟N712
主催:九州工業大学バイオメディカルインフォマティクス研究開発センター(BMIRC)、日本バイオインフォマティクス学会
幹事:倉田博之 九州地域部会 http://www.bmirc.kyutech.ac.jp/
概要:
薬物・標的タンパク質間の相互作用の同定は、医薬品の開発過程において最重要課題である。近年、ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオームなどの遺伝子やタンパク質に関する大量のオミックスデータが得られるようになってきた。同時に、膨大な数の化合物や薬物に関するケミカル情報や生理活性情報も蓄積されている。本研究では、そのような大規模データから薬物・標的タンパク質間相互作用ネットワークを予測するための機械学習手法を提案した。提案手法を、酵素、イオンチャネル、G蛋白質共役型受容体、核内受容体など様々なタンパク質から構成される相互作用ネットワークに適用し、その有効性を示す。また既存薬の新しい効能を発見し、その既存薬を別の疾患治療薬として開発するドラッグリポジショニングへの応用例を紹介する。