東北メディカル・メガバンクでの情報分譲の実用的な紹介と利用者との交流

オーガナイザー: 荻島・清水・木下(東北メディカル・メガバンク)

東北メディカル・メガバンクでは、東北大学と岩手医科大学が共同で15万人規模のゲノムコホートの構築を行った。2017年3月末に第一期が終了し、現在、第二期として追跡調査を進めている。東北メディカル・メガバンクは公的なバンクとして試料・情報の分譲を進めている。このBOFでは、生命医薬情報学連合大会参加者向けに情報利用の具体的な進め方を紹介するとともに、利用者と交流することで今後の課題を検討したい。  

最初に、利用事例として産総研の瀬々さんから経験談をご紹介頂く。瀬々さんからは、分譲第一号として、実際の申請からデータの利用までを経験に基づいて、その詳細を紹介頂く。続いて、東北大学からは、既に分譲されているデータの内容や分譲スケジュール、データのセキュリティ区分と利用手続きの概要を紹介する。また、分譲の事前申請後に利用可能となる統合データベースに関しても紹介する。岩手医科大からは、岩手医科大学が担当してリクルートした地域住民コホート 32,919人の生活習慣情報や生理機能検査情報の説明を行うとともに、岩手医科大学が中心に解析を進めているDNAメチル化解析の現状と分譲・共同研究の紹介を行う。  分譲によるデータ利活用は新しい試みでもあり、最初は多くのハードルがあるように感じることかと思うが、本BOFを通じて研究者の生の声を聞くことで、これらハードルを少しでも下げ、オールジャパンでの解析を前に進めることができればと思う。

東北メディカルメガバンクの分譲申請を使ってみた
瀬々潤(産業技術総合研究所・人工知能研究センター)
共同研究及び分譲申請について(東北大学)
木下賢吾・荻島創一(東北大学)
共同研究及び分譲申請について(岩手医科大学)
清水厚志(岩手医科大学)