日本バイオインフォマティクス学会 2020年年会 第9回生命医薬情報学連合大会(IBMP2020)

日本バイオインフォマティクス学会/日本メディカルAI学会 合同シンポジウム

合同シンポジウム詳細

  • タイトル
    臨床応用を志向した医療AI研究の現状と課題
    講演者名
    国立がん研究センター研究所 浜本 隆二
    要旨
    内閣府に設置される「重要政策に関する会議」のひとつである総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)より、2016年に第5期科学技術基本計画が発表され、Society 5.0というサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、新たな未来社会を創出していくことが明文化された。Society 5.0の推進において、AI技術はその中核的基盤技術として捉えられており、医療分野でもAI研究は現在活発に行われている。本講演では、2016年より国の大型プロジェクトとして、臨床応用を志向した医療AI研究に取り組んできた経験を基に、医療AI研究の現状及び課題に関して紹介したい。
  • タイトル
    AIホスピタルの実現に向けて
    講演者名
    山口大学 浅井 義之
    要旨
    近年、AI・データサイエンス技術の発展が、医療技術を一歩前に推し進めようとしている。現在の医用AIは早期高精度な診断やリスク予測などに応用することができるが、疾患メカニズムの解明にはシステムバイオロジーの観点から生理機能のダイナミクスを解析する観点も重要となってくる。また、昨年末より世界を騒がしているCOVID-19は、医療の現場における医療スタッフへの感染リスクが顕在化させた。テクノロジーによる自動化など新たなシステムの導入が医療体制を守る力の1つとなると考えている。山口大学大学院医学系研究科・医学部附属病院では2018年に、AI・機械学習とシステムバイオロジーの双方を研究の主軸に据えた、AIシステム医学・医療研究教育センターを設立し、本格的な取り組みを始めた。我々の取り組みをご紹介しつつ、新たな医学展開について議論させて頂きたい。
  • タイトル
    新しい生活様式に即した医療AIの開発と推進に向けて
    講演者名
    ヒューマノーム研究所 瀬々 潤
    要旨
    コロナウイルス感染症の拡大により、医療業界も対面だけでなく非対面での検査・治療の重要性が増している。非対面での診療は、個人情報に十分配慮する必要があるもののデジタルデータの取得では有利になり、また、AIの活用が期待されている。本講演では、我々のデジタルデバイスを活用したプロジェクトなどを紹介すると共に、医療分野のAI導入に向けた取り組みを紹介する。